39日目 重慶~四川省、成都
天気予報では出発日から4日連続雷雨予報だったけど、まぁさすがにそれはないだろ、と思って出発。
たぶん自分が道を間違えたせいだと思うけど、重慶市内は未舗装路と不完全な舗装路ばかりで重慶市を恨みながら走る。
雨上がりの未舗装路はもう押すしかない。ぬかるみにはまると自転車が全く動かないし、クロックスが埋まって自分も全く動けなくなる。足全体が泥だんごみたいになった。しかもたまにトラックに泥をぶちまけられるので自転車だけじゃなくて体全体も泥だらけになる。
あまりに汚いせいか、中国人と話すと「お前はどこの少数民族だ?」とか「新疆から来たのか?」とか聞かれるようになって、これで金目当ての追剥に会うことはないな…と思った。
泥と汗で体がベトベトだったので小さい安宿に泊まる。最初おばちゃんにめちゃくちゃ嫌な顔されたけど、泊まれた。
次の日。当たり前だけどパンクしてた。これ見せたらふえきさんに怒られるだろうなーって思いながら軽く掃除した。けど自転車は汚い方が盗まれにくいだろうと判断してある程度汚いままで走る。
午前中は雨が強すぎたのでご飯を食べながら雨宿りし。
午後。またサイクリストと遭遇した。
最近は1日走ってると大体何人かのサイクリストに会う。チベットを目指している人が多い。CCと名乗るこの人も湖南省からチベットを目指していたけど、相変わらず装備が適当。パジャマみたいな恰好で走ってる。
けど速い。昼ご飯を食べ終わった直後に「よし、走りながら休もう!」って言われた時は勘弁してくれよって思った。
国道は舗装がしっかりしてるけど、1日中坂ばっかりでめちゃくちゃしんどい。
道端のおっちゃんに「こっから20キロは平坦だ!」って言われてからの山道20キロは特に精神的にきいた。お互いに一言もしゃべらない無言の20キロだった。
プラムとかビワを食べながら休む。そこらへんの民家からCCが貰ってきた水を飲んだらお腹壊した。
CCもテント旅行者なので、夜は一緒に野宿場所を探す。二人いると野宿が何も怖くない。
中国人はいったいどういう所にテントを張るのかなーと、かなり興味があったけど、まさかのここ。
地元の中国人は公園の奥の方のひっそりした場所を勧めてくれたけど、CCが「いや、絶対こっちの方が楽しいでしょ!笑」とか言うのでここ。
自分一人だったら絶対に選ばない場所だった。すごい人通りあるし、めちゃくちゃ話しかけてくるし、ライトアップですごい明るいしだったけど頑張って寝た。確かに楽しいっちゃ楽しかった。
朝は集まってくる中国人の相手をすべてCCに任せて出発の準備をする。
国道318に出るといろんな自転車乗りがいる。南京から走ってきたらしいおじいちゃんとか上裸で走ってるおっさんとか。
「自分は上海からです」って言うと「おぉーすごいな!!」って言われるけど、ちょっと船を使ったことが説明できないのでなんか申し訳ない気持ちになる。あと修士1年ってことを説明するのもめんどくさいので、たまに大学4年って言って少しサバ読んでる。
ちなみに、この上裸おやじとは前日もあったけど聞き取れない中国語を頭ごなしに話してくるので嫌い。上り坂でぶっちぎる。
二人でひたすら坂を登って下ることを繰り返して成都に着いた。
最後の長いトンネルを抜けて成都の街が見えたときは二人で顔を合わせて笑った。
いつもより少し豪華な飯を食べる。疲れたしこやつのマイペースっぷりには多少イライラすることもあったけど、この瞬間が楽しければもうそういうのはどうでもいい。一緒に苦しんだ後のビールは本当にうまかった。
Sim's Cozyユースホステルに泊まる。
ここのユースホステルはものすごく居心地がいい。
走行距離
145km
163km
84km